イベントレポート

女性ライダーが活躍&女性エリアも♪ “ル・マン24時間レース”レポート!

FIM EWC 世界耐久ロードレース選手権の第2戦となるル・マン24時間が、フランスのブガッティ・サーキットで開催された。ロードレースの耐久選手権は1台のマシンを2~4人のライダーが交代しながら乗り、ゴールを目指すもので、鈴鹿8時間も世界選手権の一戦となっている。

 

昨シーズン、世界チャンピオンに輝いた日本のチーム、TSR。今回のル・マン24時間では、着物を着た女性がアンブレラガールを担当。多くの人から注目を浴びていた

 

上位争いを繰り広げる女性ライダーも

ル・マン24時間はその名のとおり、24時間走り続けるレース。そのル・マン24時間には女性ライダーたちが6名出場しており、各ライダーが奮闘。女性ライダーのみで構成される#19ガールズレーシングチームは、リタイヤとなるチームが多いなか、30位で完走。また♯56のルーシー・グレックナー選手は過去にも3位争いを繰り広げるなど、世界耐久ロードレース選手権のなかで注目を集めている。

 

さらに今回のル・マン24時間では、イベントブースに女性エリアが登場。マッサージやヘアアレンジなどを受けられるサービスが用意されていて、女性ライダーたちが列をなしてそれらを利用していた。

 

#56 GERT56 by GS YUASA ルーシー・グレックナー選手
1990年8月14日生まれ、ドイツ出身

 

父親の影響で、2000年にミニバイクでレースを始めたルーシー選手。それまではドイツのロードレース選手権に出場していたが、3年前からFIM EWC 世界耐久ロードレース選手権に参戦し始めた。

 

ちなみにドイツの選手権ではヤマハのバイクに乗っていたが、世界耐久にスイッチしてからはずっとBMWのマシンで戦っている。身長164cmとチームメートの男性ライダーと比べると小柄だが「確かに体重差があって、トラクションがかかりにくいといったこともありますが、自分でどうにか調整できるし、しっかりトレーニングをしているからそこを気にしたことはないですね」という。

 

また、レースの魅力は「私にとってベストなスポーツなんです。ステップバイステップ…、きちんとやれば一歩ずつでも結果が出ますから。それにスピードやバトルもおもしろいですよ!!」と笑顔で話してくれた。

 

今のところは、ワールドスーパーバイクやMotoGPといったレースよりも耐久に集中して、スーパーストッククラス(改造範囲が狭いマシンのクラス)でワールドチャンピオンを獲得したいとのこと。ル・マン24時間では残念ながらリタイヤとなってしまったが、現在世界耐久レースでもっとも注目されている女性ライダーであることは間違いない。

 

#19 GIRLS RACING TEAM

4人のライダー全員が女性というガールズレーシングチーム。開幕戦は欠場となったが、第2戦のル・マン24時間では態勢を整えて参戦。チームを立ち上げたミュリエル選手は今大会からライダーとして出場しなくなったけれどチームスタッフはほぼ変わらず、4人の女性ライダーがタッグを組み、チーム一丸となってチェッカーを目指した。

 

ガールズレーシングの強さの一つはそのチームワークのよさ。上位争いをするチームではないが、耐久でなによりも必要なチーム力は抜群で、ライダー交代のときはスタッフたちが拍手とともに送り出すなど、彼女らを激励。

 

ライダーもまたそれに応えるかのように、転倒があってもあきらめることなく走り続ける。今大会では途中で転倒もあったのだが、マシンを修復して再スタート。30位で完走している。

 

ますます盛り上がりをみせる耐久ロードレース

併催でレディースライダーのみのレースも開催されており、こちらも多数のライダーたちが出場していて、ヨーロッパでのレース人気がうかがい知れた

 

サイドカーの世界選手権も開催。サイドカーでは地面スレスレまで体をのけぞらし、ライダーのサポートをするパッセンジャーに女性が数名おり、見事なアシストをしていた

 

 

女性エリアが用意されていた!!

ヘアアレンジはヘルメットをかぶったときにくずれにくいからか、基本は編み込み。こちらは親子でアレンジしてもらっていた3人

 

イタリア人デザイナーがパリで手がけるヘルメットバッグ。デザインの種類が豊富で、バイクだけでなく、自転車などのヘルメットも収納可能

 

 

世界耐久ロードレース選手権 最終戦は鈴鹿8耐!

2019 鈴鹿8時間耐久ロードレース/7月25日(金)~28日(日)開催

 

世界耐久ロードレース選手権の最終戦となるのが鈴鹿8耐。今年はヤマハファクトリーレーシングチームとTeam HRC(ホンダ)に加え、カワサキもファクトリー態勢で鈴鹿8耐に臨むと、話題も多い。

 

さらに昨年シリーズチャンピオンを獲得した日本のTSRが、今シーズンも同シリーズにフル参戦しており、年間王者に輝く可能性がある。こちらにも注目だ。ヤング割0円キャンペーンなど、チケットの種類も豊富なので、ぜひ現地で観戦してみてほしい。

※ヤマハファクトリーレーシングチームやTeam HRCは鈴鹿8耐のみのスポット参戦。TSRのように全戦に出場しているチームは、優勝だけでなくシリーズチャンピンも争っている

 

今年の鈴鹿8耐では、カワサキもファクトリー態勢で参戦することが発表された。ライダーにはジョナサン・レイ選手(右)、レオン・ハスラム選手(左)、トプラク・ラズガットリオグル選手を起用する

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