蘇る伝説か、新たなる伝説の誕生か
SUZUKI KATANA
40年ほど前に登場した初代カタナは、個性的なルックスと扱いやすさから世界中で人気を集め、多くのライダーを虜にしました。そんな伝説のバイク“カタナ”が新型KATANAとして登場しました。
SUZUKI広報さんのオススメポイント
- ひと目で“KATANA”とわかる、独自性の高いシャープなスタイリングが魅力的です。純正アクセサリーでもドレスアップが可能です。
- スーパースポーツゆずりのエンジンは、低回転域での力強いトルクと高回転域でのパワフルなエンジン特性をもち、スポーツライディングが楽しめます。
- エンストしにくくする“ローRPMアシスト”を装備しているので、発進時や渋滞時の低速走行、Uターン時には落ち着いて走り出すことができます。
KATANAのスタイリング
蘇った伝説のバイクはストリートファイター!
かつて、初代のカタナはその斬新なデザインで世界に衝撃を与えました。1980年にドイツのモーターショー(ケルンショー)で発表されたそれは、ターゲットデザインというチームが描いた近未来的なイメージスケッチをそのまま現実の市販車にしたかのような姿でした。しかもスズキがベースにしたのは、当時最速レベルのフラッグシップだったGSX1100E。
低くて垂れ下がったセパレートハンドルに盛り上がったタンクを組み合わせた姿はロボットみたい。そのタンクに抱きつくようなイメージでまたがるライダーの姿はとってもレーシーで、攻撃的な姿に見えたに違いありません。それでいて、その姿形、強力なパワーからは想像がつかないほど、あらゆるシーンで扱いやすいバイクだったそうです。形だけでなく、その走りも魅力として世界的な大ヒットになったのです。これで初代カタナは伝説となりました。
当時の多くのライダーを虜にしましたが、その後発売された排気量の異なるモデルも含め、20年ほど前にKATANAと名を冠したすべてのモデルの販売が終了。それでも熱狂的なファンは健在で、とくにGSX1100SにはカワサキのZ1同様、これを崇拝する熱烈な信者が大勢います。
さて、この新生カタナはそんなブランドを冠したモデル。デザイナーも違うけれど、その外観にはカタナのテイストがただよっています。遠目に見ても、すぐに“カタナだ!”とわかるほど個性的なルックス。なのにレトロな印象はまったくなく、現代から見ても近未来的なイメージをたもっているのはすごいこと。
もちろん中身は今どきの最新バイクです。エンジンは現在のスズキのフラグシップモデルであるGSX-R1000をベースに、ストリートで扱いやすいようチューニングがほどこされた並列4気筒DOHC4バルブエンジン。低回転域ではズドン!と力強く飛び出すようなトルクがあり、高回転域までぐいぐい引っ張っていく伸びのよさがあります。ハンドルバーはかつてのカタナと違い、幅広いセミアップのテーパーハンドルを採用。カタナっぽくないんだけど、スズキいわく、デザイン面での“カタナらしさ”をくずさず、現代のスポーツバイクに仕上げるためバーハンドルになったそうな。そして、その結果、ライディングポジションは上体が起きて、広げた腕でハンドルを押さえ込むような感じになります。
そんなライポジと瞬発力抜群のトルクフルなエンジンとが組み合わさって、走りはやんちゃなストリートファイターって感じ。車重は215㎏でパワーは148㎰もあり、リッタースーパースポーツクラスのスペックになっています。それが街中から扱いやすいような体裁になっているわけです。俊足なリッタースポーツでいながら、プログレッシブスロットルを採用して、スロットルの開け始めはスムーズにパワーが立ち上がり、中開度以降は力強い加速へとつながり、元気のいい走りが爆発するのです。
まず、音が迫力モノ。身体の芯に響くような低くて太い排気音が気分を高揚させ、遊び心をくすぐられます。だからついつい開ける…あれよあれよと速度が乗る…その繰り返しになるかもしれません。なかなかイケイケな印象を受けます。
だけどとがってばかりいるバイクではありません。ちゃんと普通のバイクです。ハンドリングも素直で、扱いやすいスポーツネイキッド。のんびり走っていても、さあ行くぞ!ってスロットルを開ければ、どこからでもついてきてくれる頼もしさがあるのです。初代のカタナには乗ったことがないので、聞きかじった情報と想像でしかないけれど、モデルチェンジとか進化とかではなく、バイクの立ち位置や性格まで別のバイクと言ってもいいんじゃないかな。それぞれその時代のフラグシップモデルをベースに扱いやすくアレンジし、カタナという個性的な衣をまとったバイクってイメージ。初代のカタナを知らないからそう感じるのかもしれないけどね。だから、かつてのカタナが好きだったライダーからは、その面影を求めるなら賛否が分かれるかもしれないなって気がします。
カタナという個性をまとうフレンドリーな一台
完全なる今どきの新しいバイクだと考えれば、それだけでカタナは個性的で楽しいバイク。だいたい、最近のバイクってみんな乗りやすいと思うんです。昔のバイクは、曲がらないとか、止まらないとか、すぐ壊れるとか言われるモノもアレコレあったみたいだけど(どれだけ昔の話だ!)、今はそんなバイクってまずありません。それどころか、より安全に、乗りやすくするためのサポート機能が付いているモデルもたくさんあります。とくにパワフルなリッタークラスのスポーツモデルでは当たり前になってます。
最新バイクである新生カタナにもいろいろ付いています。ABSはもちろん標準装備だし、トラクションコントロールシステムも3段階の感度とオフに切り替えられるようになっています。路面のコンディションが違ったり、万が一!ってことがあったときにも安心感が全然違うよね。それから、発進時や低回転走行時にエンジン回転の落ち込みを緩和してくれる“ローRPMアシスト”という機能も搭載しています。スタートするときだとかUターンをするときに、クラッチをつないだらうっかりエンスト…そんなときにバランスをくずして立ちゴケ! なんて経験をした人は少なくないでしょう。体格的に不利な女性ライダーならなおさらのこと。そんな“うっかりエンスト”をフォローしてくれるのです。あくまでちょっとフォローしてくれるものと考えて、安心しすぎちゃダメだけど…。さらに、スリッパークラッチという、急激に段飛ばしでシフトダウンしたりして強烈なエンジンブレーキがかかったときなんかにリヤタイヤが暴れるのを抑えてくれる機能も付いています。この機能のおかげで、クラッチレバーの操作が軽くなるというれしい効果もあるのです。
ほかにもまだまだたくさんの技術が詰まっているんだけど、そんなサポートしてくれる機能がアレコレ付いているから、バイクに乗ることへのハードル、とくに体力的に不利な女性でも大型バイクに乗るってことへのハードルがものすごく下がったんだと思うな。そして、同じカテゴリーでバイクをチョイスするとき、車種による違いってのが少なくなって、だんだんと似たり寄ったりになってきてしまうと思うんだよね。機能や性能、技術、バランスだとかいろんなものを複合的に絡めていくと、似てきちゃうのはわからなくもない。いいことなのか悪いことなのか感じ方いろいろだろうけどね…。
でも、バイクってやっぱりほとんどの人にとって趣味の乗り物じゃない? だから、みんなと同じじゃつまらないでしょう。そんなところにきて、このカタナはキビキビした走りが光るリッターストリートモデルという顔、それにルックスにおいてこれ以上ないほど強烈な個性を放つカタナテイストをまとっています。これが魅力でしょう。カタナの伝説を受け継ぐモデルとして乗るもよし、個性的な最新のバイクとして乗るもよし。どちらにしても、“おっ!”っと、一目置いて振り返られるようなカッコいいバイクだと思うな。
KATANAのディテール
KATANAの足つき&乗車ポジション
KATANAのスペック
- 全長×全幅×全高
- 2,130×835×1,110(㎜)
- 軸間距離
- 1,460㎜
- シート高
- 825㎜
- 車両重量
- 215㎏
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列4気筒・998㎤
- 最高出力
- 109kW(148㎰)/10,000rpm
- 最大トルク
- 107N・m(10.9kgf・m)/9,500rpm
- 燃料タンク容量
- 12ℓ
- 燃費(WMTC)
- 19.1km/ℓ
- タイヤサイズ
- 120/70-17(F)・190/50-17(R)
- 価格
- 154万円(税10%込)
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