KTM 390DUKE

インプレッション

メーカーイチオシ！バイクセレクション 2023

KTM, 126㏄〜400㏄

スポーティなスタイリングに負けないパフォーマンス

モデルチェンジのたびによりシャープなスタイリングになり、スポーティさを増していくデューク。ただ、外観だけが変わっていくのではなく、そのパフォーマンスもアップしています。そんな390デュークの今に迫ります。

KTM 広報さんのオススメポイント

2023年モデルにて、おしゃれなオレンジ×ブルーグレーと精悍なブラックの新しいグラフィックを採用し、さらに魅力的なルックスになりました。
コンパクトな単気筒エンジンとトレリスフレームにより、半乾燥重量153㎏と軽量です。ロアリングキット装着でシート高を25㎜下げることもできます。
LEDヘッドライト、TFTフルカラーディスプレイ、バイブレ製ブレーキ、WP製倒立フロントサスペンション、スリッパークラッチ、ライドバイワイヤなど装備も充実しています。

390DUKEのスタイリング

性能の追求だけでなく利便性も追い求める

現在MotoGPに始まり、ダカールラリー、モトクロス世界選手権、AMAスーパークロス＆モトクロス、FIMハードエンデューロ世界選手権といったさまざまなカテゴリーのトップレンジのレースで好成績を収めているKTM。それらのレースで培ったノウハウやデータが市販車に還元されていることが、KTM製モデルの魅力の一つになっていることは間違いありません。そのKTMがラインナップするネイキッドシリーズが、DUKE（デューク）です。現在、さまざまな排気量のモデルがラインナップされていて、大きく分けると、1290、890＆790、そしてスモールデュークとくくられるアンダー400ccクラスになります。数字を見てもらえばわかるように、390デュークは、スモールデュークの１台で、ほかに250と125があります。この3機種、基本的には同じ車体を使っていて、そのことが一つにくくられる理由の一つです。

スモールデュークがラインナップに加わったのは2011年で、比較的新しいシリーズなのですが、この10年の間に数度のモデルチェンジを行なって熟成を重ね、その装備は同排気量クラスの中では、もっとも進んだものになっています。その詳細をここでは見ていきましょう。

まずアンダー400クラスでは数少ない電子制御スロットルを採用しています。これによりコンピューターが最適なスロットル開度や開き方を制御して状況に適したパワーを得られるようになるのです。電子制御というところでは、走り方に合わせてABSの効き方を変えられるのも乗り手にとってはうれしいポイントでしょう。またスリッパークラッチも装備されていて、減速時に急激なエンジンブレーキがかかってもリヤホイールが跳ねて不安定になることはまずないでしょう。このスリッパークラッチ、クラッチレバーを操作する際の力を軽減するのにも貢献しています。

前後ブレーキは、レースからストリートまで幅広いシーンで高く評価されているブレンボが、中排気量までのモデル用に立ち上げたブランド、バイブレ製を採用し、サスペンションは、前後とも上級機種と同様にWP製のモノが装着されています。こういった定評のあるメーカーのパーツが使われていることがライダーにとってはうれしいし、安心にもつながります。

走行性能の追求とともに、ハンドルスイッチボックスのマークが暗い場所でも見やすいように発光するようになっていたり、電子制御の設定などに使うスイッチやモニターの表示が直感的に操作しやすいようになっていたりと、利便性も追い求めていることも注目に値します。こういった細やかな気配りが、街中からワインディング、そしてサーキットとあらゆるシチュエーションにおいて、ライダーが走りを楽しめることにつながるのです。

また、スモールデュークシリーズは、機能パーツからドレスアップパーツまでメーカー純正アクセサリーが豊富で、オリジナリティを出しやすいことも魅力です。東京モーターサイクルショーのレディスサポートスクエアに展示する車両には、シート高を低くするロアリングキットが組み込まれますので、ぜひその効果を確かめに来てください。