バイク相談室

チェーン注油ってどうやるの?〜その2 注油に必要なグッズ集め〜

さて、「その1」でなぜチェーンへの注油が必要なのかということはわかってもらえたかな? そこで今回はチェーンの注油に必要なものをそろえていくよ。必要最低限のアイテムで行なう方法に加えて、チェーンのコンディション維持に便利なグッズも紹介!

Step.1 チェーンオイル(チェーンルーブ)の選び方

 

当然だけど絶対に必要なのがチェーンオイル。まず知っておいてほしいのが、チェーンには“シールチェーン”と“ノンシールチェーン”という2種類のチェーンがあるということ。シールチェーンは、内部にグリス(硬めのオイル)を封入しておくためのシールと呼ばれるパーツを持ち、ノンシールチェーンはそのシールがないチェーンのこと。

機能的な説明はひとまずおいておくとして、シールチェーンに注油するにはシールチェーンに対応したチェーンオイルを選ぶ必要がある。というのも、もともとシールを始めとするゴム製品は油脂成分に弱く、付着したまま放置しておくとゴム自体が劣化してボロボロとくずれてしまう。そうならないために、シールチェーンにはゴムを劣化させない成分のチェーンオイルを選ぶ必要がある。なのでチェーンオイルを選ぶ際には“シールチェーンに使える”とか“シールチェーン対応”などと書かれたチェーンオイルを選ぼう。

黄色で囲っている部分がシールチェーンのシール部分。よく見ると、ゴムのカバーが付いているのがわかるハズ。この中にグリスが封入されていてなめらかなチェーンの動きをキープしてくれる

ここで気になるのは自分のバイクがはたして“シールチェーン”なのか“ノンシールチェーン”なのかということだけど、これに関して一つアドバイス。シールチェーンにはシールチェーン対応ではないチェーンオイルは使っちゃいけないけど、ノンシールチェーンにシールチェーン用のオイルを使ってもなんら問題はないということ。つまり、自分のチェーンがシールチェーンなのかわからなかったら、とりあえずシールチェーン対応のチェーンオイルを選んでおけば間違いないということ。

ただ、用品店にチェーンオイルを買いに行けば、シールチェーンオイルひとつとってもたくさんの製品が並んでいることに驚くハズ。どの製品も“飛び散りにくい”“浸透性にすぐれる”といったアピールポイントを掲げているけど、シールチェーン対応品を選んでいる限りそのあたりは自分の好みで選べばOK。それでもなんだか不安だということであれば、バイクメーカーが推奨するチェーンオイルを使うのが一番無難な選択。メーカー推奨品については取扱説明書のどこかに記載があるハズだからそのページを見つけて、用品店で「コレをください」というのが一番手っ取り早いかも。

Step.2 ウエスを用意する

真新しい布を用意しなくても大丈夫。日ごろから着なくなったTシャツや靴下、使い古したタオルなどをストックしておこう

ウエスとは、布のこと。バイク業界では汚れを拭き上げたり、洗車のふき上げに使う布を指すけれど、選び方としては、車体をふくにしろ、チェーンをふくにしろ、バイクを傷付けるような要素(砂だらけだったり、妙にゴワゴワする雑巾など)がなく、またふき上げるうちにボロボロと繊維が抜け落ちて、掃除をしているつもりが逆にバイクを汚したりしないことが条件。過度にきれいな布を使う必要はないので、使い古しのタオルやTシャツなどがちょうどいいよ。

 

裏技としては靴下が手にはめられて便利。履き古した靴下をウエス用に取っておこう。また、ウエスは複数枚用意したい。というのも1枚目はチェーンにこびり付いた汚れた油を拭き取るために使って(ひどく汚れているならもう1枚)、もう1枚は、キレイにしたチェーンにオイルを吹き付ける際に周りに飛び散らないように覆いとして使う。

Step.3 チェーンオイルのかけ方

 

実際にチェーンオイルをかけるときに注意したいのはドコにオイルを吹きかけるのかってこと。一番オイルが必要なのはチェーンのローラーとスプロケットが当たる部分だから、その辺りをねらってオイルをかけよう。チェーンプレートの外側の部分もサビが出ていたりすると目立つ部分だからうっすらとオイルを吹きかけておくといいかもね。

 

また、チェーンオイルをかけるときには、リヤブレーキにかかってしまわないように細心の注意を払って。ここにオイルが付くとリヤブレーキが利かなくなってしまうよ!

黄色い枠で囲っている辺りがチェーンのローラーとスプロケットが当たる部分。チェーンオイルをかけるときには左右にブレたりせず、この中心辺りをねらうようにしよう

 

 

この他あると便利な物

上の2点があればとりあえずチェーンの注油はできるけど、そもそも汚れを落としてからキレイなオイルを塗ってあげないと性能的にも気分的にもよろしくない。そんな場合に必要になるグッズを紹介しておくよ。

 

(1)チェーンクリーナー

チェーンにこびり付いた油を洗浄するための洗浄液。スプレー式の物が多く、選ぶポイントは“シールチェーン対応品”なのかどうか。チェーンオイルと同様にシールチェーンであればシールを傷めないチェーンクリーナーを選ぶ必要がある。間違ってもパーツクリーナーやブレーキクリーナーで作業しないように気をつけよう。オイルを落とす効果は同じだけれども、シール部のゴムを傷めてしまう。チェーンオイルと同様にメーカー純正品もあるよ。

 

(2)ブラシ

チェーンクリーナーを吹きかけたあと、ゴシゴシとこすって効果的に汚れを落とすブラシ。専用品が大きくて使いやすいけど使い古した歯ブラシでもいい。ただ、金属製のブラシはチェーンを痛めてしまうので絶対にダメ。写真のブラシはチェーンを洗いやすいようコの字の型をしたチェーン洗浄専用のグラウンジブラシ。持ち手側はブラシの毛が長く、チェーンの奥につまった汚れも除去できる。

 

(3)バット

洗浄したチェーンクリーナーを受ける受け皿でバイク用品店や工具店、ホームセンターで売られている。チェーンクリーナーは油であるため、そのまま路上に垂れ流すなんてことがないようにしよう。また、バットの底には新聞紙など油を吸い取ってくれるような紙を敷いておくと、廃油をそのまま燃えるゴミとして処理できるので便利。バットがなければ、植木鉢のトレーなどでも代用できるよ。

 

(4)チェーンルブリケーター

チェーンオイルのノズルの先に付けて使うチェーンルブリケーター。オイルの噴出方向を調整することで、より簡単にムダなくチェーンオイルの注油ができるというアイテム。周囲にチェーンオイルが飛散して汚れてしまうのを防ぐ役割もはたしてくれるよ。

(5)メンテナンススタンド

チェーンオイルをまんべんなく吹きかけるためには、車体を動かしたりしてタイヤを回してあげる必要がある。少しチェーンオイルをかけては、バイクを動かしてまたチェーンオイルをかけて…というのは意外と大変なもの。そこで、このメンテナンススタンドを使ってリヤタイヤを浮かせてあげると、バイクを動かさずともタイヤを手で回せるのでチェーンへの注油も簡単にできちゃうというワケ。

メンテナンススタンドには、スイングアームの下側を持ち上げるタイプと、専用のフックを取り付けてそこを持ち上げるタイプがあるけれど、安定性を考えるとフックで持ち上げるタイプの方がオススメ。

 

 

チェーンへの注油以外にもいろいろなメンテナンスで役に立つアイテムなので、これからバイクの整備を始めようと思っている人はメンテナンススタンドの購入も検討してみては?

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